症状と治療のお話し : 線維筋痛症 いろんな痛み

まず最初にこちらをお読みください。

線維筋痛症 いろんな痛み

線維筋痛症は「原因不明の全身の疼痛、不眠、うつ病のなどの精神神経症状、過敏性大腸炎、膀胱炎などの症状を主症状とする病気」とされています。原因は不明です。重い症状から、比較的軽い症状の方までいろいろです。慢性的に続く痛みがつらい病気です。もちろん鍼灸の得意とする分野です。

日によって痛む場所がかわる30代の男性 4回で治りました

30代の男性が 「身体中が全部 痛い」といって来院されました。よくよく聞くと「日によって痛いところがかわっていく」とのことです。
なかなか寝付くことができず、朝の5時には目が覚めてしまいます。下痢気味が続いています。
2回 治療したところ身体中がいろいろ痛むのはなくなりました。4回治療したところで眠れるようになり、下痢も治ったのでアンケートをいただいて治療を終わりました。治療開始から約20日間でした。

◆アンケート回答

非常によい効果があった。ほとんど完全に治り苦痛がない、総合的にいって治療前の苦痛を10とすれば今の苦痛は0であるという回答があり以下のようにコメントされました。

身体中が痛かったのが2回の治療でよくなりました。治療の回数を重ねてるうちに、眠れない症状も改善されていくのが実感できました。ありがとうございます。

◆自筆のコメントはこちらから
http://yuisuita.sblo.jp/article/184423587.html

◆考察

痛みが移動するのは、中医学でいう気滞(きたい)の典型的症状です。気の流れる道 経絡(けいらく)を通してあげれば治ります。不眠や下痢も気の滞りからおこります。患者さん本人にとっては訳のわからない不安に思われる症状かも知れませんが、普通に比較的 簡単に治る状態です。2018年10月

心身症?じっとしていても痛い 右ひじの痛みがなんとか治った

世の中には災難というか運が悪いとしかいいようのないことがあります。
野口(仮名)さんは30代初めの働く女性です。調子がちょっと悪くなると結(ゆい)に来院され、治るとしばらく遠ざかるといった調子で通院されていました。
 
○○年5月に来院されました。自宅近くを夜 歩いていると突然 見知らぬ女性に右ひじを足蹴りされました。一言も発せず、突然 蹴られ、そのまま逃げて行ったというのです。通り魔のような犯罪です。一週間たっても強烈な痛みがおさまりません。じんじんと痛みます。診断書をとり警察に訴えても、とりあげてくれません。
 
一週間もたっているので右ひじに腫れも熱もありません。内出血の後もありません。でも じんじんと痛みます。普通の打撲の痛みはここまでひどくなりません。怒りと恐怖と実際の痛みが結びついてしまった痛みです。早く治さないと長引く慢性痛、いやな痛みの記憶になってしまうと考えました。
4週間 8回 治療したところで「当初の痛みを10とすれば今は2である」というところまで回復しアンケートをいただきました。
 
◆アンケート回答
 
非常によい効果があった。ほとんど完全になおり苦痛がない、総合的にいって治療前の苦痛を10とすれば今の苦痛は2であるという回答があり以下のようにコメントされました。
 
最初は物を持つだけでも痛く、生活にも支障があったが1週間に2回を3週間続けると生活に問題がなくなるまで良くなった。また利き手だっただけに1ヵ月中には痛くなくなって良かった。まだ重い物を持ったりはしていないのでもう少し様子をみながら治療を続けたいと思います。
 
◆自筆のコメントはこちらから
http://yuisuita.sblo.jp/article/184238369.html
 
◆考察
 
普通はここで3日もすれば治るのですが、野口さんはさらに一ヶ月 4回かかりました。心身症がらみの打撲といえるでしょう。いろいろ工夫して治療しました。右ひじだけでなく脳のまちがった痛みの情報を変化させるようなアプローチも多方面からさせていただきました。
 
◆治療家 医療関係者のみなさまに一言 
野口さんのような痛みに「おかしいな なんでそんなに痛むんだろう」「レントゲンではなんの異常もみられません」「どこにも異常はありません」などと決して発言しないでください。症状がよけいにひどくなる可能性があります。医原病をつくらないでください。
現在の診断技術では異常が発見できないだけなのですから。2018/08/23
 
※治療例は個人情報保護の観点から、患者さんの年齢、状況を大勢に影響ない範囲で少し変えている場合があります。ご了承ください。
 

線維筋痛症には鍼灸がよく効きます

半健康人から脱出!結(ゆい)通信No.235  2010/1/20より

はじめに

線維筋痛症という病名を聞かれたことがありますか。日本線維筋痛症学会によると「原因不明の全身の疼痛、不眠、うつ病のなどの精神神経症状、過敏性大腸炎、膀胱炎などの症状を主症状とする病気」とされています。原因は不明です。重い症状から、比較的軽い症状の方までいろいろです。なんといっても慢性的に続く痛みがつらい病気です。もちろん鍼灸の得意とする分野です。

動き続ける患者さん

この前、治療した60代の女性もよくなりました。仕事はなんとかこなしている状態でしたが、朝から全身が痛いという訴えです。仕事は清掃。仕事をしている時は痛みを意識しないですむが、昼休み等、休憩時間になると痛みを感じ始めるとのこと。「痛みを感じたくないために休み時間も動き回っている。休日はじっとしているとずっと痛いから、なにか用事をみつけては動き続けている」とおっしゃいます。痛み始めて3年がたっていました。

鍼灸を1回すると休憩時間に出てくる痛みが、少し和らぎました。ここで患者さんにお願いしました。「休憩時間は何もしないで休んでください。休日もできるだけゆっくり身体を休めてください。最初は痛んでもしばらくすると、痛くなくなるはずです。鍼灸で痛みをとりますから、休養してください。疲労しすぎると、痛みがとれにくくなります」と。

休めるようになったら、よくなってきた

週一回ほど治療しながら1ヶ月をすぎると休憩時間の痛みはなくなりました。2ヶ月たつと全身が痛かったのが、左の腕や肩、胸付近だけに痛みの範囲が狭まってきました。休日も休むように心がけたら、休んだ翌日は痛みも軽くなることが患者さん自身でわかるようになってきました。3ヶ月たつと左の腕や肩、胸付近の痛みも弱くなってきました。休日の痛みはほとんどありません。仕事をすればその後、多少は痛むけれど3年前の痛みはじめる前にもどったようだということで治療を休止しました。
痛むからまぎらわすために動くという患者さんは線維筋痛症に限らずいらっしゃいます。適切な休養や睡眠をとらずに動き続けると、痛みが慢性化し治りにくくなる時もあるのでご注意ください。じつは患者さんが動き続けるのは気持ちが落ち着かなくなり、イライラしてゆっくり休めなくなるという面もあるのです。鍼灸は痛みだけでなく、そういう精神状態もいっしょに治しているのです。
線維筋痛症には是非、鍼灸をお試しください。いろんな痛みに鍼灸はよく効きます。
休日、家にいるとだるくて仕方がないから外出ばかりしているという方も蓄積疲労にお気をつけください。

※治療例は個人情報保護の観点から、患者さんの年齢、状況を大勢に影響ない範囲で少し変えている場合があります。ご了承ください。

子育て真っ最中ママの線維筋痛症の治り方

芝原(仮名)さんは30代後半のお母さんです。
半年前から突然 左手人差し指が痛みはじめ、そのうち手全体が痛くなりました。足に力が入らなくなり立ち上がるのもむずかしくなりました。線維筋痛症と診断されています。
結(ゆい)に来院されたときは、なんとか歩けるようになっていましたが、全身が痛く筋肉がぴくつくという訴え。とくに左肩が痛く腕が上がらないとのことでした。
おなかはごろごろしています。毎日、午後3時頃からは不安感に襲われるそうです。線維筋痛症は精神症状を伴う方がほとんどです。

3ヶ月治療して症状もだいぶん緩和してきたところで以下のアンケートをいただきました。

◆アンケートでは「よい効果があった。少し苦痛はあるがずいぶん楽になった」「治療前の苦痛を10とすれば今の苦痛は【3】である」との評価をいただき、以下のコメントをいただきました。

◆コメント

最初に問診をしていただいた時は、症状が多すぎて何から伝えたらいいのかと言う感じで不安もありましたが、先生が一言「大丈夫治りますよ」と言ってくださり心強かったです。全身が痛くパニックなど精神症状も不安定だったのが、まず慢性的な下痢が治まり、夕方に起きる不安発作もおさまり、気づけば頑固な肩の痛みが治まりました。
日によって痛みが復活したり筋肉のピクピクもまだ治らないけれど、精神的肉体的な自律神経の不調はだいぶ治まりました。心配をかけていた家族もとても喜んでくれています。今後は早く薬も減らして行けたらと思っています。鍼は痛みを伴う時もあるけれど、これほどの効果が感じられたことに驚いています。今までは体調崩すと病院を転々としていましたが薬に頼る頼らず直していけることがわかりよかったです。本当にありがとうございます。

追伸 月経前の不調にも治療の効果を実感しています。

アンケートをいただいてからは治療回数を減らし、2ヶ月間治療しました。痛みはほぼなくなり、ぴくつきもたまに出るといった状態です。元気に子育てに励んでいらっしゃいます。

線維筋痛症は日本線維筋痛症学会によると「原因不明の全身の疼痛、不眠、うつ病のなどの精神神経症状、過敏性大腸炎、膀胱炎などの症状を主症状とする病気」とされています。原因は不明です。重い症状から、比較的軽い症状の方までいろいろです。なんといっても慢性的に続く痛みがつらい病気です。もちろん鍼灸の得意とする分野です。

マスコミでは「線維筋痛症の患者さんが、いろいろ医者をあたってみたが、どこでもうまくいかず線維筋痛症の専門医に行ってやっと救われた。」というたぐいの物語が流されることがありますが、あれは半分はウソです。たしかに患者さんの症状は改善したかもしれませんが、線維筋痛症の専門医といっても特別な治療法があるわけではありません。お医者さんごとに工夫しながらやっているというのが実態です。
針灸は線維筋痛症によく効きます。線維筋痛症診療ガイドラインでもエビデンスⅡa 推奨度B(推奨度Aの治療法はないのです)と最高位になっています。

※治療効果には個人差があります。みなさんが同じように治るわけではありません。
※治療例は個人情報保護の観点から、患者さんの年齢、状況を大勢に影響ない範囲で少し変えている場合があります。ご了承ください。

線維筋痛症と診断された女子の痛みがきれいになくなりました(患者さんの声)

☆線維筋痛症と診断された女子の痛みがきれいになくなりました

篠原(仮名)さんは10代前半の女の子です。身体のあちこちが痛いと訴えて来院されました。某大学病院に通院していてそこでは「線維筋痛症かもしれない」といわれています。
線維筋痛症は日本線維筋痛症学会によると「原因不明の全身の疼痛、不眠、うつ病のなどの精神神経症状、過敏性大腸炎、膀胱炎などの症状を主症状とする病気」とされています。マスコミでは「線維筋痛症の患者さんが、いろいろ医者をあたってみたが、どこでもうまくいかず線維筋痛症の専門医に行ってやっと救われた。」というたぐいの物語が流されることがありますが、あれは半分はウソです。たしかに患者さんの症状は改善したかもしれませんが、線維筋痛症の専門医といっても特別な治療法があるわけではありません。お医者さんごとに工夫しながらやっているというのが実態です。
針灸は線維筋痛症によく効きます。線維筋痛症診療ガイドラインでもエビデンスⅡa 推奨度B(推奨度Aの治療法はないのです)と最高位になっています。

篠原(仮名)さんは9月から治療開始、第1回目の治療のあとはすぐに眠くなり、いつもより長く眠りました。そして大量の排便。病的な緊張状態がほぐれ身体の内部が動きだしました。3回ほど治療すると膝以外の関節の痛みはほぼなくなってきました。2ヶ月で痛みはなくなり、お母さんからアンケートの回答をいただきました。

※治療例は個人情報保護の観点から、患者さんの年齢、状況を大勢に影響ない範囲で少し変えている場合があります。ご了承ください。