症状と治療のお話し : パニック障害、不安障害、強迫性障害

まず最初にこちらをお読みください。

パニック障害、不安障害、強迫性障害など

身体の前面の気の流れの異常から起こると考えています。意外と簡単に治る場合もあります。脳のバグを鍼灸のツボの刺激で治していくようなものと考えています。関連して以下の研究を発表しています。

◆2012年6月に専門誌 中医臨床に「督脉と奇経を組み合わせたうつ病、パニック障害、双極性障害の治療」を発表。

◆「鍼灸がちゃんと効いたとき、脳はどうなっているのか NIRSで調べてみました」 副題 不安レベルへの鍼の効果と前頭前野皮質のNIRS活動計測 酒谷薫 日本大学工学部・次世代工学技術研究センター統合生体医療工学研究室教授、医学部・脳神経外科(兼担)との共同研究でアメリカ国立医学図書館の医学データベース「パブメド(Pubmed)」に2016年1月に収録されました。

◆2015年10月週刊『あはきワールド』というネット雑誌に「思考鍼 理由なき恐怖心や心的外傷(トラウマ)を治す鍼」を発表。

簡単に治った水恐怖(ハイドロフォビア) 水恐怖(hydrophobia)と耳鳴りのセットの女性

水恐怖と突発性難聴の後に残った耳鳴りがいっしょに治った50代の女性のお話です。
水恐怖症(ハイドロフォビア)とネット検索してみると、幼いころのトラウマとかいろいろ出てきます。心理療法や抗不安剤による治療が一般的なようです。難治性であるような印象を抱きがちですが、この前 治療した患者さんは2回で治りました。
 
今年の1月に患者さんは「耳鳴りを治したいと」来院されました。昨年12月に突然 右耳に穴が開いたような感覚に襲われました。鼻も右の首、ノドの右側もつまるようになりました。この時 水を触ると気持ち悪いという感覚が突然 出てくるように。耳の違和感も水に触るとひどくなります。お風呂に入れなくなり、短時間のシャワーを我慢しながら浴びています。
 
耳鼻科に行くと高音域 4000~8000Hzの聴力が70㏈に低下していることがわかり突発性難聴と診断を受けました。約一か月後 聴力は回復したのですが、耳鳴りは治まらなかったため結(ゆい)に来院されました。仕事は12月からお休みされています。
 
2回治療すると、耳鳴りは少し軽くなりました。何より水恐怖がなくなり、ゆっくりお風呂につかれるようになったとのこと。約一か月に6回治療したところ、昼間の耳鳴りは気にならなくなり、仕事も再開されました。ここでアンケートをいただきました。
 
◆患者さんのコメント
 
「非常によい結果があった。ほとんど完全に治り苦痛はない」「治療前の苦痛を10とすれば1である」というアンケート回答をいただきました。コメントは以下の通りです。
 
治療するごとに、少しずつ耳の変化ありました。治療前はお風呂(水の中)に入れなかったのですが治療2回目ぐらい以降より湯舟につかれるようになりました。一生シャワーの生活かもと思っていたので、お湯につかれるようになったのは大変ありがたいです。
耳鳴りも仕事中は気にならなくなりました。寝るのもぐっすりと寝れるようになっています。ハリは思っていたより痛くなかったです。コメント以上
自筆のアンケートは以下からどうぞ
http://yuisuita.sblo.jp/article/188506342.html
 
◆考察
 
じつは水恐怖症の治療はTFT思考場療法の本の中で、紹介されていました。
TFTは、「鍼のツボをタッピングすることであらゆる心理的問題を改善させていく米国発の新しい心理療法」と日本TFT協会のHP上で紹介されています。私はTFTのやり方を本家の中医学の立場から再構築し、タッピングよりももっと強力な鍼を使っていろいろな恐怖症を治療しています。広場恐怖はよく治してきました。パニック障害にも効きます。
水が怖くなって一か月ほどでしたから、簡単に治るのではと思っていたら、簡単に治りました。患者さんには「脳の回路のバグをとれば治るのです」と説明しています。中医学的には経絡(けいらく)、気の流れを通します。鼻のつまりもノドのつまりも肝欝気滞(かんうつきたい)を改善すれば治ります。

強迫性障害がよくなりました 地震でよけいにやる気がでました

2018年は6月 大阪北部地震 9月 台風21号と関西は大変な災害にあいました。
困難の中で強くなる人もいます。地震の困難を経る中で かえって元気になった方もいらっしゃいました。その中から1人の30代の女性を紹介します。茨木市にお住まいだったので茨木さんとお呼びします。 

※強迫性障害とは 厚生労働省のHPより 

強迫性障害では、自分でもつまらないことだとわかっていても、そのことが頭から離れない、わかっていながら何度も同じ確認をくりかえしてしまうことで、日常生活にも影響が出てきます。意志に反して頭に浮かんでしまって払いのけられない考えを強迫観念、ある行為をしないでいられないことを強迫行為といいます。たとえば、不潔に思えて過剰に手を洗う、戸締りなどを何度も確認せずにはいられないといったことがあります。
https://www.mhlw.go.jp/kokoro/know/disease_compel.html 

◆アトピー性皮膚炎とひどい首のこり、そして強迫性障害 

茨木さんの強迫性障害の症状は多彩でした。例えば過去の出来事を思い出して、何か人を傷つけてしまったのではと何十分も考え込み何もできなくなる。自分が頭の中で考えているのが人に聞こえているのではないかと心配になる。スマホを触っていなくても、誰かにメールや会話をしていないかと不安になり、大丈夫 スマホに触っていないと何回も言い聞かせる。コップをテーブルに置いても、落ちる所に置いていないか不安になり、何回も確認してしまう(茨木さんの手紙より)
夫も子供もいらっしゃるのですが、家事もできなくなり 実家のお母さんに同居して手伝ってもらっているという状態でした。夫に連れられて来院されました。 

当院は恐怖や苦手を克服する「思考鍼」という治療をするのですが、それにとても興味を持たれていました。3年ほど「アトピー専門」を標ぼうする別の鍼灸院で治療されていたのですが変化はありません。何よりひどい肩こり、とくに首のこりに悩んでいらっしゃいました。腰痛もあり、アトピー性皮膚炎も結構ひどい状態です。
「まず ひどい首コリからとりましょう。アトピーもなんとかなるでしょう」といって治療を開始しました。

最初の一ヶ月は週2回の治療をして、その後は週一回でアンケートの回答をいただくまで約1年間 治療しました。
最初の一ヶ月で首のコリを軽くしました。2ヶ月でアトピー性皮膚炎が改善し、強迫性障害も「治療した日から2日ほどは普通に動ける」といった状態によくなりました。腰痛は治っています。
半年でお母さんの同居が不要となり、7ヶ月目に大阪北部地震にあいました。食器が全部壊れるような被害にあい「2~3日は眠れなかった」のですが、その後は こちらが驚くような回復ぶりで、地震後の片付けに走り回っていました。1年後 転居される時にアンケートをいただきました。

◆アンケート回答

よい効果があった。少し苦痛はあるがずいぶん楽になった。総合的にいって治療前の苦痛を10とすれば今の苦痛は3であるという回答があり以下のようにコメントされました。

約1年前 私の強迫性障害の症状について 先生にお渡しさせていただいた手紙を今 読み 自分の今の状態と比べて時分の今の状態と比べて考えてみると1年前に見ていた世界とは別の明るい世界に今いるような気分です。
強迫性障害の1つ1つの症状は正直 今もあります。ですが1つ1つの症状が軽くなり小さな症状はなくなり、生活していく事に希望が持てるようになりました。強迫性障害で自分の中がいっぱいになって、毎日がその症状に苦しめられる日々でしたが今は家事や子供の学校行事、友達との交流、買い物、そして今は主人の転勤に伴う引越しの事まで、色々なことをできる日常を取り戻している感じです。
症状を楽にして頂いたのでこんなにも普通の日常を少しずつ送れるようになり、毎日が明るく感じ、主人、子ども、母親も喜んでくれています。この調子で鍼灸を続けながら、これからも症状が良くなっていくよう自分自身も前向きに、長かった強迫性障害のために不安で弱気になってしまう部分にも勇気を出して、日常生活を過ごしていきたいと思いますし、今は「そうして元気になっていけるんだなあ」と 自信が持てるようになりました。
結鍼灸院に出会わせて頂けた事に感謝しております。
本当にありがとうございます。

◆自筆のコメントはこちらから
http://yuisuita.sblo.jp/article/185366167.html
 

手足が震えて出勤できなくなった若者、不安障害の治療

20代前半の若い男性がお母さんといっしょに来院されました。
5ヶ月前から会社に行こうとすると、手足が痙攣して行き難くなったという訴えです。手足が激しく震えます。ついには1ヶ月前からは休職することになりました。
2年ほど前から、不安障害で心療内科にかかっていらっしゃいますが、今回の痙攣は薬を飲んでもよくなりません。

交感神経が極度に緊張すると、手足が震えることがあります。緊張で声が震えることもあります。筋肉が震えると体温が上がります。寒いときにも震えますね。筋肉を震えさせて熱を出し、体温を保とうという働きです。
今回の震えは恐怖と緊張からです。震えで体温を上げ、筋肉や神経の動きを高めようとしているのです。体温を上げて身体を敏捷に動かせるようにして一刻も早くその場から逃げ出すためです。
よく似たものに「武者震い」があります。戦闘の前に身体が震えるのが「武者震い」。敵と戦うために、震えて体温を上げるのも、敵から逃げるために震えるのも似たようなものです。
会社は敵ではありません。現代の日本では必要のない過剰反応です。中医学的鍼灸では寧心(ねいしん)という緊張や恐怖を和らげる作用のあるツボ中心に治療していきます。当院独自の思考鍼も使います。あるツボに鍼を入れ、私が鍼に手技をしている状態で会社に行く自分をイメージしてもらいます。
調子がよくなると会社の近くまで行ってもらうという予行演習もしました。認知行動療法というやり方です。
一ヶ月間 9回 治療し、職場復帰しました。一週間後に、嬉しそうな声で「元気に会社に行っています。一度の欠勤も遅刻もありません。震えもなくなりました。」という電話がかかってきました。2018年4月

※治療例は個人情報保護の観点から、患者さんの年齢、状況を大勢に影響ない範囲で少し変えている場合があります。ご了承ください。

「思考鍼」と「運動鍼」は似た治療法

「理由なき恐怖心や心的外傷(トラウマ)、強迫性障害や不安障害を治す鍼」の話はみなさまからいろいろな反響をいただきました。

あるツボに鍼をして一定の刺激をしている時に、恐怖の対象や過去の衝撃をうけた出来事を思い出してもらうやり方ですが、私はこれを「思考鍼」と名づけています。
じつは「運動鍼」と似たような考え方に基づく治療法です。
「運動鍼」というのは、ある身体の動きで痛みがでる場合、わざと痛みの出る姿勢をとってもらい、ツボに鍼をして痛みをとるやり方です。ツボは痛みの出る場所や痛みの出る場所に関係する離れた場所を使います。例えば前かがみで腰が痛い時、手のツボに鍼をしながら前かがみの姿勢をとってもらうという具合です。瞬時に痛みが消えます。「運動鍼」はよく知られた治療法です。
手のツボで腰の痛みが取れる理由を伝統的中医学では経絡(けいらく)気の流れる道で説明していますが、脳の痛みの情報を書き換えていると言い換えることもできます。腰に炎症があったとして、それが瞬時に治るわけではありません。治りやすい状態にもっていっているのです。ですが痛みは瞬時に消えます。

「思考鍼」は私の造語ですがやはり「理由なき恐怖心や心的外傷(トラウマ)」という脳の情報を書き換えていると考えています。痛みも理由なき恐怖心も同じ情報です。
人間は複雑な生き物ですが、案外 単純なところもあるのではないでしょうか。
もちろん「運動鍼」だけでとれる痛みもありますが、いろいろな痛みがすぐにとれるわけではありません。実際の臨床ではいろいろと身体全体の調整をして、最後の仕上げに「運動鍼」をする場合がほとんどです。「思考鍼」もいろいろと身体を治して仕上げのように使っています。 2014/10/20

理由なき恐怖心や心的外傷(トラウマ)、強迫性障害や不安障害を治す鍼

理由なき恐怖心や心的外傷(トラウマ)をなくす鍼灸のやり方があることをご存知ですか。今回はちょっとした症状をみんな「ガンかもしれない」と恐れてしまう女性のお話です。

ガンなどの病気を異常に恐れる症状は疾病障害と呼ばれ、不安障害の一種です。不安障害としてはパニック障害や心的外傷後ストレス障害(PTSD)がよく知られています。

鍼灸は理由なき恐怖心や心的外傷(トラウマ)を治すことができます。うまくいけば1回で今回の女性のように治ります。
あるツボに鍼をして私が一定の刺激をしている時に、恐怖の対象や過去の衝撃をうけた出来事を思い出してもらいます。電車に乗るのが苦手な人は「電車に乗っている自分」をイメージしてもらいます。それまでは思い出すだけで「いやな気持ち」や不安になっていたのがなんとも思わなくなれば成功です。

今回の女性は便秘がちのおなかを重く感じるたびに、ガンを恐れ、不安になっていました。鍼に刺激をしながら、おなかにガンができている状態をイメージしてもらいました。このやり方はイメージしてもらうことが大切なところです。
そうしたら「あれ?こわくない」と一言。数日後に頂いたのが以下のメールです。

☆ガン恐怖の消えた患者さんからのメール

先日、「恐怖心を抑える鍼」の治療をしていただいたところ、いつの間にか身体の症状を気にしなくなっていました。
そのおかげか、夜もきちんと眠れるようになって眩暈(めまい)もしなくなりました。
お通じは決して良好ではないのですが、「=がん」と結び付けなくなっています。
思考回路が上手く修正されたようです。

私は元々がん家系で祖父を肝臓がんで亡くしていて、父も胃を早期発見で3分の1摘出しています。
父は再発も転移もなく今も健在ですが、祖父が亡くなる時の苦しみ様は壮絶なものでした。
当時10代の私は、初めて目の当たりにした人の死が病への恐怖心として刷り込まれ、トラウマになっているのだと考えています。
高齢だったとはいえ、人はこんなにも苦しみながら死ななければならないのか……と。
特に近年はTVをつければ健康番組が危険な病を警告して、CMは保険会社が「万が一」に備えるように頻繁に呼びかけてきます。
それらを目にするたびに薄暗い気持ちになっていました。最近はもう極力目に入れないように心掛けていますが……。
心療内科で処方される安定剤を飲んでも対症法にしかならず、根本的な考え方は変わらなかったです。

しかし、先日の鍼治療を受けてからは頭の中で霧がすっと晴れたような清々しい気分でいられます。
がんという病気自体は気になるけれど、恐怖心まではいかない……。
まさに先生が仰っていたとおりです。治療の効果を報告すると共に病への恐怖心を抱くようになった経緯をお伝えしてみました。

以上 患者さんからのメール

じつは彼女は別の症状で来院されていて、ガン恐怖をうちあけられたのはしばらくたってからでした。自分の気持ちのデリケートな部分を告白するのは勇気のいることです。
理由なき恐怖心や心的外傷(トラウマ)を抱えている方は、何かの身体症状を抱えている方が多いようです。まずは身体症状で治療を受けてください。そして私が信用できると判断されたときは、メールでもいいですからうちあけてください。彼女もメールでガン恐怖を告白してくれました。

以上をフェイスブックに掲載したら、ある元患者さんで鍼灸師の女性から以下のコメントをいただきました。フェイスブックには専門家向けに今回使った顔にあるツボの名前を載せています。

☆元患者さんからのコメント

ありがとうございます。ちょうど、20代女性で身体に不調を抱えるうえ、急に襲ってくる不安感に苛まれている方がいらっしゃいまして、精神的な不安感を鍼灸で取り除くようなことは出来ないものか、考えておりました。かくいう、私も、藤井先生に震災後東京から避難してきた妊婦として治療を受け、つわりの症状軽減とともに精神的な不安感を取り除いて頂いたことを思い出しました。あのとき確か顔や頭部にも鍼をしていただいたような気が致します。

コメント以上 この方は東日本大震災とともにおこったフクシマ原発事故の放射能から関西に避難されていました。つわりを治し、気持ちを落ち着ける鍼をしました。

※疾病障害は正確には強迫性障害の一種に分類されています。強迫性障害は不安障害の一種とされています。治療例は個人情報保護の観点から、患者さんの年齢、状況を大勢に影響ない範囲で少し変えている場合があります。今回は患者さんのメールの一部も変えました。ご了承ください。

ちょっとした症状をみんな「ガンかもしれない」と恐れてしまう女性の患者さんから再度メールをいただきました。2014/10/24

☆ガン恐怖が治った患者さんからのメール

あれからも異様な恐怖心に襲われることもなく、平穏に生活できています。
「思考鍼」と「運動鍼」は似た治療法という記事も興味深く拝読しました。
脳の情報を書き換えるという、他の治療ではなかなか見られないアプローチですね。

「理由なき恐怖心や心的外傷(トラウマ)、強迫性障害や不安障害を治す鍼」のお話には多くの反響があったとの事。
インターネットを見ていてもたびたび思うのですが、「病気(ガン)が怖い」という人は案外多いようです。
テレビでも病気を扱う番組は多いですが、「早期発見、早期治療!」と言いながら助かった例よりも亡くなった例ばかりが目立つので、特に私はトラウマに加えて「ガン=死」と刷り込まれてきたように思います。
そんな脳に書き込まれた情報を修正して上書き保存してくれたのが、先日の「恐怖心を取り除く鍼」(思考鍼)でした。
このような不安や恐怖心は、心療内科を受診しても簡単な問診と機械的に安定剤が処方されるだけで根本解決にならず、更に踏み込んだカウンセリングや認知行動療法は受けようにも敷居が高く料金も割高です。
これはもう、ガンという病気が世の中から消えない限りは私の恐怖心も消えないだろうと半分あきらめていました。
改めてお礼申し上げます。以上

☆軽症の患者さんからも思考鍼の希望が

思考鍼は今までは重症とおもわれる患者さんに試してきました。ところがNo.474を読んだ患者さんから「私もやって」という声が上がっています。
先日も職場に行くと緊張してしまうという男性に思考鍼をしました。その時は苦手な上司がいると聞いていました。イメージするとちょっと吐き気が出てきて、やがて消えました。後で聞くと職場に行っても「何も感じなくなった」とのこと。じつは苦手な上司だけでなく、そりが合わない同僚もいっしょにイメージしていたそうです。2人に対して特別な感情を抱くことはなくなったとのことです。

当たり前と言えば当たり前ですが、軽症でもしっかり効くようです。

 

パニック発作の後の動悸が3回でなくなりました

栗原(仮名)さんは40代後半の女性です。家族、親戚でお店をやってらっしゃいます。大阪に多い家族経営の老舗です。元気のいい方で、テンポよく早口で話すサバサバした感じの方です。
 
20XX年の10月終わりに来院されました。いっしょに働いている親戚のAさん(女性)と話をすると動悸がしたり頭が痛くなったりするというのです。夏ごろからおかしくなり、そのうち熟睡できなくなり、朝からぼーとして眠いとのこと。夏の疲労と過労が動悸を誘ったのでしょう。
じつは2年前、Aさんと大喧嘩をして、その後でパニック発作をおこしていらっしゃいました。その後もしばらく動悸等が続いたのですがいつのまにか治っていました。今回はいつまでも治らず、夜も眠りにくくなったということで来院されました。抑うつ状態一歩手前というあたりでしょうか。
さっそく鍼灸治療を開始、1回の治療で寝つきがよくなり、3回2週間でほぼ動悸や気分の悪さもなくなり、4回3週間で終了しました。Aさんとの仲の悪さは同様ですが、互角に渡り合えるようになったとのこと。どなり返せるようになり、仲良く口喧嘩されているようです。
 
本格的に暑くなった今頃が不調になりやすい時期です。調子が悪くなったら栗原さんのように10月まで我慢することなく早めに来院ください。
 
◆アンケートには「非常によい効果があった。ほとんど完全に治り苦痛がない。」「治療前の苦痛を10とすれば今は0」と回答いただきました。
 
◆コメント
決まった人と話すとき必ずひどい動悸があったのがほとんどなくなった。ゆっくり熟睡ができず、朝起きたときからボーと眠たさがあったのもなくなり寝つきもよくなった。
 
パニック発作というと何か「線の細い、弱弱しい人」がなるというイメージがあるかもしれませんが、そんなことはありません。どんな人でもなります。たいていは過労、疲労が引き金になります。本格的な猛暑に入った今、お気をつけください。
 
※治療例は個人情報保護の観点から、患者さんの年齢、状況を大勢に影響ない範囲で少し変えている場合があります。ご了承ください。

数ヵ月後も元気でした!PMSで全般性不安障害(GAD)や注意欠陥多動性障害(ADHD)が疑われた患者さんのその後

「全般性不安障害(GAD)や注意欠陥多動性障害(ADHD)が疑われた患者さんの治療 PMSも」の吉本(仮名)さんの数ヵ月後の様子を知るためにアンケート出していたのが返ってきました。

☆数ヵ月後も元気でした!PMSで全般性不安障害(GAD)や注意欠陥多動性障害(ADHD)が疑われた患者さんのその後

結(ゆい)を卒業された後も、吉本さんは順調です。
吉本さんは、右下の歯茎に麻酔したところ、翌日朝から右側に違和感が出現、右半身全体に違和感がでるようになったとのことで来院されました。不安感がつよく、理由のない不安感におそわれた時は過去の怖いこともいっしょに思い出すそうです。胸がしめつけられるようになることもよくあります。しゃべりながら涙を流し話がよくとんでいましたが、2ヶ月弱の治療で卒業されました。
/acupuncture/depression/


◆鍼灸治療の効果を
よい効果があった。少し苦痛はあるがずいぶん楽になった。と回答され「治療前の苦痛を10とすれば今の苦痛は1である。」と回答されています。


◆コメント欄には以下のように書かれていました。

先生へ お手紙ありがとうございます。中略 先生の所に初めて行った時のような、どうしようも手に負えない不安感はなくなりました。ありがとうございます。治療中の先生の言葉にも何度もはげまされたり、心のモヤモヤ感がなくなりました。今は漢方やセルフケアで保てています。心というのは、ゆれうごくものなんですね。コメント以上

当時、仕事でスピーチする機会があるというのでスピーチの練習の仕方を教えたことを思い出しました。まあ私の失敗談中心のバカ話だったのですが。若い方が自信を回復していく姿をみるのは嬉しいものです。

全般性不安障害(GAD)や注意欠陥多動性障害(ADHD)が疑われた患者さんの治療 PMSも

中医学では頭がふらふらし気が小さく驚きやすく不眠となり、ため息ばかり出るような状態、物事についてさんざん考え思いをめぐらしても決断のつかない状態や不安にさいなまれる状態を胆虚(たんきょ)と診断し治療しています。
 

吉本(仮名)さんは20代の女性です。4ヶ月前、右下の歯茎に麻酔したところ、翌日朝から右側に違和感が出現、右半身全体に違和感がでるようになったとのことで来院されました。漢方薬は処方されていましたが、なかなか効かないそうです。不安感がつよく、理由のない不安感におそわれた時は過去の怖いこともいっしょに思い出すそうです。胸がしめつけられるようになることもよくあります。しゃべりながら涙を流し話がよくとびます。
 

3週間6回ほど治療したところ、不安感は消え情緒も落ち着きました。仕事にも集中できるようになりました。この段階でアンケートをいただきました。

◆アンケート回答
よい効果があった。少し苦痛はあるがずいぶん楽になった。治療前の苦痛を10とすれば今は3である。

◆コメント
右半身の硬さは少し残りますが、何もないことに涙がでたり、怖いことを思い出すのが減り、情緒が安定してきてうれしいです。情緒が不安定なのは自分の努力や考え方の問題のように思っていましたが、間違ってカイロがつながってしまった状態と言われ初めての治療の次の日、意味のわからない不安や右のモヤモヤがとれておどろきました。ありがとうございます。
 

※「間違ってカイロがつながってしまった状態」というのは「不安でもないことに不安を感じてしまうのは、脳の中である刺激、情報がまちがって伝わってしまう状態になっています。いわばバグです。鍼灸は脳のバグを修正できます」と説明したことをさしています(藤井)
 

その後、1ヶ月治療して右半身の違和感もなくなり仕事にも集中できるようになり、不安感も全然 感じなくなり卒業していかれました。もともと月経前症候群(PMS)のある方でしたが、こちらの症状もでなくなっていました。

吉本(仮名)さんは幼い頃から集中できず、考えがコロコロ変わる状態だったそうで、注意欠陥多動性障害(ADHD)を疑われたといいます。
今回は全般性不安障害(GAD)のような状態でした。これは胆虚(たんきょ)です。
何事にも自信のもてない方でしたが、仕事のやり方を少し助言したところ、助言どおり素直にやってくださり仕事がうまくいきました。「うまくいきました!」と嬉しそうに報告してくださいました。いっぱいいっぱいほめました。
 

※治療例は個人情報保護の観点から、患者さんの年齢、状況を大勢に影響ない範囲で少し変えている場合があります。ご了承ください。

ポコポコいう耳鳴と耳の違和感や不安感がセットの女性

2014年1月16日掲載
陣内(仮名)さんは30代後半の女性、20XX年の10月にいらっしゃいました。右耳が疲れるとポコポコいうそうです。首もこります。なんだか気持ちが落ち着かず、ちょっとしたことで不安になります。疲れやすく、夜も眠りが浅いそうです。
陣内さんは幼稚園児のお子さんがいらっしゃいます。やんちゃでどうしたらいいかわからないそうです。子育てで悩んでいらっしゃいました。

2回治療したら、首のこりもとれ、よく眠れるようになりました。耳鳴や耳の違和感もなくなりました。子育ての悩みは続くけれど、妙な不安感がなくなったようでした。
手足が冷たかったのですが、手の冷えはとれました。
この段階でアンケートをいただきました。
 

◆アンケート回答

よい効果があった。少し苦痛はあるがずいぶん楽になった。
総合的にいって治療前の苦痛を10とすれば今の苦痛は3である。
 

☆陣内さんのコメント
治療に来させていただくのが楽しみです。張り詰める感じがとても少なくなってきました。今後ともよろしくお願いします。
 

陣内さんはその後も治療を続け、ずいぶん元気になりました。3ヵ月後も耳鳴や不安感の再発のないことを確認しています。ただ子育ての悩みは続くようです。

激務のサラリーマンのパニック障害が治った (患者さんの声)

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桑原(仮名)さんは40代前半の働き盛り、終電で帰宅する毎日です。めまいと動悸、不安感に苦しんでいらっしゃいました。5年前に突然めまいがして、動悸もひどくなり救急車で病院に。精密検査しても身体に異常はなく、メニエール病の疑いがあるということで耳鼻科に1年間通いましたが、一向によくなりません。今度は心療内科でSSRI等の抗うつ剤を処方されることになりましたが、やはりめまいは治りません。本人いわく「いつも震度1程度の揺れが続いている。座っていると左右に揺れる、歩き始めると上下に揺れる。」といった状態です。不安感に襲われ、頻繁に頓服薬を飲みます。別のところで鍼灸治療を3ヶ月ほど続けたが何の変化もなかったとのことでした。
週1回の治療を約半年弱、18回続け、ほぼ治りました。途中に花粉症の治療もして、こちらも治りました。アンケートの回答には「通院当初に比べると、SSRIや安定剤もほぼ飲まなくても生活できるようになりました。もちろん、めまいや不安感、過呼吸もおこっていません。精神科神経科に随分長く通っていましたが先生に治療していただいたおかげで劇的に回復することができました。」とうれしい言葉をいただきました。

パニック障害の治り方 (患者さんの声)

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写真は香川(仮名)さんの自筆のコメント
香川(仮名)さんは30代後半の会社員の女性です。PC作業中心の仕事、2ヶ月前に続けてパニック障害の発作をおこしました。1度目は通勤電車の中で気分が悪くなり、自宅へ戻りました。2回目は昼食の後、気分が悪くなり早退。それ以来、昼食が食べられない状態が続くようになりました。頭がふらつき、首もこります。2回ほど治療すると食欲が出て、食事がおいしく感じるようになってきました。週1回の治療を3回ほど続けると、首も楽になり、ふらつきも消えました。首がこってくると調子が悪くなるということなので、週1回ほどの治療を1年ほど続け、会社の移転を契機に卒業していかれました。

アンケートには「よい効果があった。少し苦痛があるがずいぶん楽になった。」
と回答され、「疲れが出るとふらつきが出るくらいです。」とコメントされていました。
「症状が落ち着いていますが、また悪化しそうな時にはすぐに通院しようと考えております。」とも書かれていました。
「悪くなったら結(ゆい)さんに行けばなんとかなる。そう考えると不安がなくなる。」という声はよく聞きます。世の中、まったく不安のない状態というのはそうそうあるものではありません。3.11以降は特にそうでしょう。パニック障害になった患者さんは、正常範囲ともいえる不安と病的不安の区別がつきにくくなっていらっしゃるようです。結(ゆい)さんに行けばなんとかなるという思いが不安解消に役立っているならば治療家としてはうれしい限りです。

パニック障害と腰痛が治りました。 (患者さんの声)

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陣内貴子(仮名)さんは40代の女性です。4年間パニック障害に苦しまれた末、当院にいらっしゃいました。最初の内は家人に付き添ってもらえないと来院できない状況でしたが、そのうち1人でも大丈夫になりました。4ヶ月ほどで不安感はなくなりましたが、腰痛と身体の不定愁訴を改善する治療をその後も続け来院から約10ヶ月ほどで職場復帰されました。

2回で治ったパニック障害 (患者さんの声)

voice_01_l.jpg 20XX年2月にいらっしゃいました。緑川千紗さんは30代後半の女性、フルタイムで働かれています。4年前にパニック発作が出て、以降電車が苦手に。狭いところ、高いところも苦手になりました。職場には車で通勤されています。薬は飲まないでなんとか過ごされていました。
初診の時は1週間前にインフルエンザにかかって以来、むかつき感がとれないという症状もありました。これは1回の治療でなくなりました。2回の治療でパニック障害の症状がおさまるのはなかなかありません。非常にうまくいった症例です。
緑川さんは約1年後、お子さんの治療につきそって来院されました。1年たっても再発はないとのことでした。

パニック障害の治り方 2008年春版

半健康人から脱出!結(ゆい)通信No.188~190より  2008年4月

パニック障害の方が近頃はよく来院されています。
今回、紹介するのはお薬を使わず針灸だけで治った例です。


その1 練習量を2倍に増やしても大丈夫になりました 松田さんは20代前半の女性です。2007年の夏ごろから体調を崩されました。
職場のストレスから不眠に。時々どうしようもない不安感におそわれます。夜に何回も苦しくなります。電車に乗ったり、狭いところに行くと、心臓がドキドキしていてもたってもいられなくなります。

職場を退職し、2007年10月に結(ゆい)に来院されました。
一人では電車に乗れないので、お家の方といっしょに来院。ひどい肩こりで少しアトピー性皮膚炎です。朝はなかなか起きづらく、昼間は頭がぼんやりしていつも眠い。パニック障害に加え軽いうつ症状もあるようです。

3回ほど治療したら4回目からは一人で来院できるようになりました。

松田さんはフルート奏者です。治療を続けていると、練習量を2倍に増やしても肩がこったり、痛くなることがなくなりました。
以前は練習を続けたくても身体のほうでまいってしまう状態。今は思う存分フルートが吹けます。しっかり食べるようになりましたが、活動量も増えているので太ることはありません。
アトピー性皮膚炎も消えました。時々出てくるどうしようもない不安感は11月にはなくなり、ぐっすり眠れるようになりました。朝もすっきりです。

電車に乗る距離もだんだんと増やし、各駅停車ばかりではなく、快速にも乗るようにして自信をつけていきました。
2008年3月からは毎日、地下鉄で満員電車に乗って新しい職場に通勤されています。電車に乗って、しんどくなることはなくなりました。


パニック障害の方の苦手な空間 パニック障害の方は「すぐに離脱できない空間」がいやなようです。
患者さんに聞くと各駅停車ならなんとか乗れるが、快速は苦手という方が多いですね。

自家用車の運転はできても電車はだめという方も多い。自家用車の方が狭いけれどいつでも止めて外に出ることができる安心感があるからです。だからすぐに車を止めることができない高速道路はこわい、渋滞にまきこまれたら最悪!とよく聞きます。
高速道路でも壁が高くて、狭い阪神高速のとくに環状線あたりがいやなようです。地下鉄の方が、高架を走る電車よりも苦手です。車内が混み合うのもだめ。

結(ゆい)の最寄り駅、阪急吹田を走る阪急千里線は比較的乗りやすく、JRの新快速はハードルが高いようです。
治療すれば「新快速で京都まで行けるようになりますよ」と患者さんに言うこともよくあります。


その2 一ヵ月後に新幹線に乗りたい! 中岡さんは20代の男性、3年ほど前から電車に乗るのが苦しくなりました。
パニック障害と診断されて薬を飲んでいましたが、なかなか改善せず4ヶ月前に薬をやめたそうです。職場は歩いて通える場所に変えています。

結(ゆい)にはお連れ合いといっしょに電車で来院されました。一人で電車に乗るのは不安なためです。2007年11月下旬でした。
「12月末に旅行がしたい、新幹線に乗りたい」とおっしゃいます。「一ヶ月で新幹線とは、ちょっとハードルが高いかな。安請け合いはできないが、とにかくやってみましょう」ということで治療を開始しました。
電車に乗れないほかにはたいした自覚症状もなく健康体でしたから回復は早いのではと予感しました。

2回目からは1人で来院できるようになり、12月末には新幹線の旅行もうまくいきました。
中岡さんはずいぶん喜んで、今度はいろんなところへ行きはじめました。
休日はすべて外出という勢い。鍼灸治療も中断。電車に自由に乗れるようになってうれしい気持ちはわかるのですが、疲れすぎるのでは心配していたら1月終わりに体調を崩されました。
でも治療したら、すぐに回復。
3月には「たまに不安感がでることはあるが苦しくなることはなくなった、コントロールできている」ということで治療を終了しました。


その3 胃カメラで異常は発見されないが 安田さんは30代前半の女性、夜になると苦しくなる、吐き気がしてげっぷが出てくる、不安感におそわれるという訴えです。
ひどい時は冷や汗がでて、頭痛がはじまる。そうならないように、吐き気がしてくると医者から処方された薬を飲んでいるということでした。胃カメラを飲んでもなんの異常も発見できないそうです。

結婚されていて2人の子どもさんがいらっしゃいます。最初のお子さんを出産された頃から、夜に苦しくなりはじめました。
フルタイムで仕事をされていて、いつも背中が痛いそうです。
電車に乗る必要がない地域でお暮らしです。
いつも車を使っているので、電車がしんどいかどうかはわからない。ただし高速道路で渋滞にあうと、不安感におそわれることはあるとのこと。

「胃腸を治療すれば治ります」と最初に申し上げました。
胃腸機能の衰弱が不安感を呼ぶという見方が中医学にはあります。胃腸機能を整えれば安田さんの不安感は治ると考えました。
中医学では心脾両虚(しんぴりょうきょ)といいます。

胃腸の弱い方は食べるとその後一時的にしんどくなります。
しんどくなるのがいやなために極端に少食になり、いよいよ体力を消耗していくという悪循環に陥ることがよくあるのです。
安田さんも食べると苦しくなるので、食べたり食べなかったりと不規則な食生活。きちんと食べるのは昼食だけです。あとはお菓子。

出産で体力を消耗され、その後仕事と育児でお疲れになり、体調を崩されたのでしょう。

2008年2月中旬から治療を始めました。週一回、鍼灸をして後は毎日、自宅で温灸をしてもらいました。一週間後には食欲がもどり、不安感が出なくなりました。 吐き気もなくなりました。きちんと食べることができるようになると背中の痛みもなくなりました。お薬も必要なくなり3月いっぱい治療して、終了しました。

じつは安田さんはすごく早食いです。
胃腸をいたわるためにも、ゆっくり食べてくださいとお願いしました。


※ 治療例は個人情報保護の観点から、患者さんの名前を仮名としているほか、年齢、状況を大勢に影響ない範囲で少しだけ変えている場合があります。 ご了承ください。

パニック障害の治り方

結(ゆい)通信No.166 ///////// 2007/07/24

パニック障害の方が近頃はよく来院されています。今回、紹介するのはお薬を使わず針灸だけで治った例です。

混んだ電車に乗るとドキドキして息苦しくなる、胸が詰まってむかつくという症状でした。
30代のダンス教師の女性の早川さん(仮名)。
夏頃から発症、来院されたのは2006年秋10月頃でした。電車に乗るのも怖いが、針もこわいといった様子でとにかくいろんなものにこわがっていらっしゃる印象でした。

5~6回の治療で11月頃には朝の混んだ電車に乗れるようになりました。
最初にパニックになった「深夜の酔ったおじさんがたくさん乗っている混んだ地下鉄」にはまだ乗る気がしないということでしたが、たいていの電車には乗れるようになりました。

針灸治療の特色はパニック障害だけを治すのでなく、患者さんのつらいところをきちんと治していくところにあります。パニック障害だけがつらいという方はまずいらっしゃいません。ある方はひどい肩こり頭痛、ある方はひどい腰痛だったりします。

早川さんの場合は消化器系が弱く、便秘気味なこと。疲れやすいこと。伝統的中医学では脾気虚(ひききょ)といいます。
ダンスは激しい運動です。発表会前などにダンスの練習が激しくなると、疲れて食べられなくなるのです。ダンスを続ける体力がなくなってしまいます。

パニック障害といっしょに脾気虚(ひききょ)も治していきました。毎日便通があるようになり、激しいダンスレッスンにも耐えられるようになりました。疲れなくなりました。
脾気虚(ひききょ)を治すこととパニック障害を治すことは重なる部分が多いのです。

2007年5月には「深夜の酔ったおじさんがたくさん乗っている混んだ地下鉄」に乗っても大丈夫でした。
私はパニック障害の治療のために眼の周りのつぼを使います。眼の下の黒っぽいくまも消えたので、これも喜ばれました。

パニック障害と消化器系のトラブルは重なる場合が多いのです。
きちんと食べることを大切にしてください。
暑くなってきましたが冷たいものはほどほどになさってください。