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結(ゆい)針灸院

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湿邪には四川料理 

2003年6月 メルマガ半健康人から脱出!結(ゆい)通信41~44より

湿邪(しつじゃ)には四川(しせん)料理 その1

湿度が高く、蒸し暑い四川(しせん)盆地

梅雨に入り 蒸し暑くなってきました。蒸し暑いと、あっさりしたもの、冷たいものが食べたくなってきますが、今回のおすすめは中国料理の中の四川(しせん)料理です。蒸し暑い時にむいている唐辛子や香辛料をきかせた、辛みの強い料理です。

四川(しせん)は古くから蜀(しょく)や巴(は)の国と呼ばれた地域で、「三国志」の物語でも知られています。中国大陸の奥深く、揚子江の上流に位置しています。大河に囲まれていて、盆地のため、湿度が高く、蒸し暑いところです。からりと晴れることがほとんどなく、曇る日が多いといわれています。どこかと似ていませんか。そう、淀川などの多く川に囲まれた湿地帯、大阪そっくりです。だから、大阪人に四川(しせん)料理はお勧めなのです(蒸し暑い日本に住む人みんなにお勧めかも)

「辣(ラ-)」の味で汗をいっぱいかく

唐辛子を使った辛い「辣(ラ-)」の味で汗をいっぱいかいて身体の中の余分な湿気、湿邪(しつじゃ)を追い出すのです。滞っている気もめぐらせることができるので、関節炎や肩こりにも効きます。

唐辛子を使った辛い「辣(ラ-)」、山椒の風味の「麻(マ-)」独特な香りの「香(シャン)」などの味わいがあるといわれています。麻婆豆腐(まあぼおとうふ)や担々麺(たんたんめん)がよく知られていますね。

ただし吹き出物に悩む人や、不眠の方、胃腸の弱い方は、唐辛子をたくさん使ったあまり辛いものはやめたほうがいいかもしれません。唐辛子が身体の中で熱に変わり、吹き出物を悪化させたり、不眠をひどくしたりすることがあります。胃腸の弱い方は刺激が強すぎて下痢することもあります。

湿邪(しつじゃ)には四川(しせん)料理 その2

変化する四川(しせん)料理

日本に四川(しせん)料理を紹介したのは陳建民さんだといわれています。1950年代後半 高度成長が始まる時期のこと。NHKの料理番組にもレギュラー出演され、お茶の間にレシピを届けました。先頃 NHKで「麻婆豆腐の女房」というドラマになっていました。

陳建民さんは麻婆豆腐(まあぼおとうふ)の味を日本人、東京人の口にあうように変化させたようです。高温多湿という点で、大阪ほどではありませんが、四川と東京も気候は似たところがあります。ただ生活と文化が違い、四川の人とは身体が微妙に違うのが東京人。その東京人向けに味を変化させるのは、医食同源から考えても理にかなったことです。たとえば日本人は胃腸が弱い人が多いので、四川と同じくらいの唐辛子を使うことに固執すれば、胃痛になったり、下痢する人がたくさん出てしまいます

湿邪(しつじゃ)には四川(しせん)料理 その3

アザラシの脂はおいしくて、身体にいいですか?

よく「本場の味」といいますが、気候風土が著しく違う地域の「本場の味」は、日本で食べても、おいしく感じるとは限りません。ほかの地域で身体によくても、日本でも身体にもいいとはいえない場合があります。

たとえば極北の地で暮らすイヌイット(エスキモー)の人たちは、日本人と同じ顔立ちのモンゴロイドです。白人などに比べ酒が弱い点など、身体は似ていますが食べ物はだいぶ違います。イヌイットの人たちは日本人の醤油のように、何を食べるにもアザラシの脂を付けるといいます。イヌイットの人たちはアザラシの脂をおいしく感じるし、寒さにまけない身体をつくるのにも大切な食べ物といえます。ただ梅雨の蒸し暑い日本で、アザラシの脂をおいしく感じるか、身体にいいかは大いに疑問です。「本場の味」の味は、本場で食べてこそおいしいし、滋養となるのではないでしょうか。

変化する伝統医学

その地の文化生活、気候風土を考えて「本場の味」をアレンジするのは、じつは伝統的中国医学も同じです。中国から漢方薬の医師もよく来日されますが、本当に治療で力を発揮できるのは、来日後半年~1年ぐらいたってからと、関係者の間ではささやかれています。日本の生活や気候を体得し、治療に反映するのに時間がかかるのです。

私が行う針灸のやり方も中国、とくに乾燥した北京とは違います。一方、四川はお灸の盛んなところで、おおいに参考になります。私は親指大の大きさのもぐさ使って温灸、痕のつかないお灸をすることがありますが、これは四川のやり方です。ちなみに日本では米粒か米粒の半分のもぐさを使うやり方が伝統的です。

お灸は湿邪(しつじゃ)をとるのにすぐれた治療法ですから、四川でも大阪でも重宝するのです。ただ気候が似てはいても、生活や食べ物が違い、人が違いますから、四川と大阪の治療のやり方は違うところもあるのです。麻婆豆腐の味が違うように。

湿邪(しつじゃ)には四川(しせん)料理 その4 番外偏かも

41号で四川(しせん)は中国大陸の奥深く、揚子江の上流に位置しています。大河に囲まれていて、盆地のため、湿度が高く、蒸し暑いところです。からりと晴れることがほとんどなく、曇る日が多いといわれています。

と、紹介したところ読者の方から、「河の上流なのに、大河に囲まれというのがなかなか実感できませんね」というメールをいただきました。日本の川は、上流では滝のように急流で小さなものになるので、実感できないのも無理ないですよね。

軍艦もとまれる重慶港

四川省の大都市 重慶には港があります。上流といっても3,000トン級の船舶の航行が可能で、重慶港は内陸の一大物流基地です。どうですかこれで、少しは実感できましたか。

重慶港にはアメリカの軍艦が停泊していたこともあるんですよ。

重慶は日中戦争の時は、蒋介石政府の臨時首都となっています。じつは重慶は旧日本軍により大規模な空襲を受けたことでも知られています。当時も普通の市民に対する無差別爆撃はタブーとされていましたが、ナチスドイツが1937年4月26日スペインのゲルニカでタブーを破り、日本が続きました。1938年10月~1943年8月の5年間218回にわたって爆撃が行われ、死者は11889人といわれています。

揚子江にはアメリカ合衆国の砲艦「ツツイラ」が停泊し、アメリカ人記者は無差別爆撃と重慶市民の被害の様子をアメリカに報道し続けました。「日本は残酷だ」というイメージがアメリカ人に焼き付けられました。湿度が高いため、雲や霧が多く、爆撃する側にとっては街が見えにくい天候の続く重慶の街。1941年7月30日にはアメリカ合衆国の砲艦を誤爆し、日米の緊張が高まっています。12月8日には日本が真珠湾を奇襲し太平洋戦争が始まりました。

重慶大爆撃がアメリカ世論を硬化させ、後の日本の普通の市民への無差別爆撃、東京大空襲、広島、長崎をアメリカ市民は許容していったともいわれています。使った暴力が自分に返ってくる、暴力の連鎖は怖いですね。 あっ、太平洋戦争前夜の日本の様子を実感するには、今 東宝系で公開中の篠田正浩監督の映画スパイ・ゾルゲがお勧めです。モダンで美しい昭和の銀座の街並みがCGで再現されていて、これを見るためだけに映画館に行っても後悔しないと思いますよ。本木雅弘くんのスーツ姿もいいですね。


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