花粉症 針灸はどう治すの?
2003年
花粉症。免疫システムの誤作動そのものを正常にする
花粉症は、杉などの花粉によって起きる、眼や鼻のアレルギーです。アレルギーは身体の免疫システムが誤作動している状態。針灸は身体の免疫システムが誤作動している状態をなんとか正常にもどしてやろうという治療です。くしゃみ鼻水に対する対処療法的なつぼもありますが、真髄は免疫システムの誤作動そのものをできるだけ正常にしてやろうという治療にあります。
一般のお医者さまで処方される抗アレルギー剤は 免疫システムの働きを弱めてしまおうというもの。抗ヒスタミン剤は、免疫システムが働く中で放出されるヒスタミンのはたらきを抑えようというものです。眠気などの副作用がよく知られています。
ひどい症状の場合は ステロイド剤が使われるようで、こちらは副作用のため短期間しか使えません。
アトピー性皮膚炎の治療などで ステロイド剤の副作用はよく知られていますよね。
抗アレルギー剤、抗ヒスタミン剤などと針灸治療の併用は別に問題ありません。ステロイド剤を使われている方は 針灸併用することで 早くステロイド剤をやめることができるでしょう。
花粉症の針灸治療、結(ゆい)では
花粉症の季節。花粉症には週に1回程度 針灸治療して あとは自宅で毎日 お灸をしてもらうようにしています。お灸といっても痕のつかない痛くないマイルドなタイプ。
お灸の煙については 患者さんに妥協しました。お灸は「よもぎを 燃やす東洋のハーブ療法、アロマテラピーなんだから 煙はあったほうがいい」といっていたのですが、「部屋や髪の毛に においがつくのはいやだ」との声に押し切られる形で 無煙タイプも一部いれました。でもできれば ちゃんと煙の出るタイプを使って欲しいと思っています。そのほうが治療効果もいいと感じるし、患者さんの経済的負担も少ないからです。
お灸のつぼは 個人個人で違います。ほとんどみんなに使うようなつぼもありますが 基本はその人の身体の状態や花粉症の症状をみて決めています。
身体の中の過剰な水分(湿邪、しつじゃ)のこと
花粉症はアレルギーですから、喘息やアトピー性皮膚炎と同様 症状の軽重には個人差が大きいようです。花粉の量が多くなると症状がひどくなるかといえば そればかりではありません。疲れていたり お酒を飲みすぎたり、食べ過ぎたり、ストレスが多かったりすると悪化します。身体の中の過剰な水分(湿邪、しつじゃ)が多いと悪化するので、身体の外の湿度の高いときにもひどくなります。雨の日のほうが、花粉は少ないはずなのに悪化するといわれる方も結構いらっしゃいます。
じゃあ できるだけ水を飲まなければいいのかと誤解しないでくださいね。無理して飲む必要はありませんが、飲まなければよくなるというものでもありません。きれいな水をいれて 汚れた水をおしっこや大便や汗できちんと出すこと。循環が大切なのです。
「痛み」「こり」の治療を入り口にして
なかなか右手首の痛みのとれない方がいらっしゃいました。柔整治療で電気を右手首ばかりにかけても治療効果があがらないので、3月6日に針灸治療をしました。身体の中の過剰な水分(湿邪、しつじゃ)をとり、不足している「気」を補い、全身の「気」の流れを強くして右手首の「気」の滞りをとってやろうという治療です。鼻がぐずつき、鼻水が出る。夜になると目がかゆくなるといった花粉症もあったので そのへんもちょっと意識して治療しました。
右手首の痛みは予定通り、きれいにとれたのですが、ついでに花粉症の症状もなくなりました。治って来院されなくなったので、今日(2003年)、電話で確認したら 花粉症は再発していないとのことでした。
この患者さんは 翌年 2004年3月時点でも花粉症が再発していないことを確認しています。
針灸といえばやっぱり「痛み」「こり」というイメージが強いので、「痛み」「こり」の治療で結(ゆい)に来られ、花粉症が楽になったという方は多いのです。



