耳管開放症を知っていますか
耳鳴り 難聴 立ちくらみ耳のつまり
結(ゆい)通信No.107と108 2006/01/16と17より
耳がつまった感じや、自分の声が大きく聞こえる感じがすることはありませんか。たちくらみが多くはありませんか。そんな状態が続いていませんか。ひょっとしたら耳管開放症かもしれません。男性では手足の冷える人が多く、女性では寝つきがよくなかったり、眠りの浅い人が多いといわれています。ダイエットの後になることも多いようです。最近 増えています。
耳管は鼻の奥と耳をつないでいる管で、ふだんは閉まっています。これがいつも開いた状態になるのが耳管開放症。
中医学では大雑把にいえば肝鬱気滞(かんうつきたい)の状態のひとつと考えます。漢方薬の加味帰脾湯(かみきひとう)が耳管開放症には効くので、一部の耳鼻咽喉科で使われています。じつは加味帰脾湯(かみきひとう)は肝鬱気滞(かんうつきたい)のあるタイプを治療する薬です。耳管開放症はストレスで悪化することが多いといいますが、これも肝鬱気滞(かんうつきたい)の特徴です。
耳鼻咽喉科からみると、つまり耳からみると耳管開放症。中医学からみると肝鬱気滞(かんうつきたい)の中のあるタイプで、耳の症状が特徴的なものということになります。
耳管開放症と診断された患者さんを何人か治療しましたが、針灸はよく効きます。肝鬱気滞(かんうつきたい)は別に耳だけに症状があるわけではありません。全身の状態ですから、頭痛や肩こりや不眠がいっしょにくっついてくることが多いのです。こういった症状もきれいにとれます。
針灸は患者さん個人の状態にあわせたオーダーメイドの治療ですから、ツボの使い方は患者さんによって微妙に違うのですが、耳の周囲のツボはたいてい使います。耳鼻咽喉科の石川 滋先生のHPには、ある患者さんからの情報として耳の後ろへのマッサージを2ヶ月続けていたら、耳管開放症がよくなったという話が載っていました。耳管開放症の患者さんは試してみる価値がありそうです。
もちろん針灸を併用した方が、もっと早くきちんと治ります。
次は実際の治療例です。
今回のメルマガをつくるにあたっては金沢市立病院耳鼻咽喉科科長 石川 滋先生のHPを参考にさせていただきました。
耳管開放症について詳しく知りたい方は 上記のHPを訪問してください。
耳管開放症、どんなふうに治るの
一例を挙げてみましょう。
2005年 2月始め 20代の男性が「耳管開放症を治療できないか」ということで来院されました。両方の耳がつまるような感じがして、声がひびく。聞こえづらい。手足が冷えて、肩もこる。月に1~2回は頭痛もする。花粉症もあるということでした。1年くらい耳鼻咽喉科に通っていて、耳管開放症と診断されている。そこで出される漢方薬も飲んでいるが、いまだ治らない。といった状態でした。
5月まで、週に1~2回の針灸治療をして耳管開放症の症状はなくなりました。都合で2週間ほど治療できないときもあったりしながらの治療です。4月でぐっと良くなり、5月で治りました。その後 肩こりや手足の冷えや、風邪などでたまに来院されていました。12月はじめ、過労がたたり、右耳だけ違和感が出ましたが、これは2回ほどの治療で治りました。
治療効果は1~2回で実感できますが、ほぼ症状を意識しない状態まで治っていくには3~4ヶ月はかかると感じています。長年 耳管開放症に苦しんでいる方は多いようですから、針灸治療は早期に治療できる治療法ではないでしょうか。
耳管開放症は突発性難聴に比べ、まだまだ知られていない病気です。耳鼻咽喉科でも、別の病気と診断されてしまうこともよくあるようです。このメルマガ、専門家、鍼灸師も結構 読んでいらっしゃるようなのでお知らせしておきます。耳管開放症についての専門的な分析は、近々関西中医鍼灸研究会で発表し、機関誌 中医研通信に掲載する予定です。そちらをご覧ください。
ところで突発性難聴にも針灸はよく効きます。
突発性難聴については、以下のページをご覧ください。突発性難聴のお話し



