四十肩、五十肩
肩関節周囲炎のこと。
四十歳や五十歳のころによく発症することからそう呼ばれます。
ちょっところびかけて手をついたりした後に痛み始めることもあれば なんの思い当たるふしもないのに痛みはじめることもあります。
最初は 夜もズキズキ痛んで眠れない状態が一週間程度 人によっては一ヶ月以上続きます。そのうち夜の痛みが少しましになってきたかな、なんとか眠れるかなという段階にはいります。なんとか眠れるようになったはいいけれど、今度は早朝 痛み始めます。寝返りの時の痛みは耐えがたいもののようです。
一ヶ月以上痛む状態でほおっておくと
肩が動かない、腕が上がらない 服の袖を通すときに難儀するといった状態になります。動かすと痛いものですから 動かさない。 そのため筋肉や筋が かたまってしまうのです。
骨折なんかして 例えば指をギプスでしばらく固定してしまうと、ギプスをはずしてもすぐには指は動きません。それと同じです。おもだるく痛んだり、動かそうとすると びりっと痛んだりするようになります。
針灸治療は早ければ早いほど 早く治ります。
最初の 夜もズキズキ痛んで眠れない状態でただちに治療を開始した場合 1~2回の治療で ズキズキ痛む状態がなくなります。でもまだ重だるい状態が残ります。それから週2回 2週間程度で 治ります。
痛みはじめて一ヶ月以上たった場合
一ヶ月以上から半年程度がまんして、あるいは整形外科などで治療したもののおもわしくなくて 針灸治療に来られた場合。
当院では正確に統計をとったわけではありませんが、この段階の患者さんが一番多いようです。
みなさん夜や早朝の痛みが残っています。
1~4回の治療で 夜や早朝の痛みが ほぼとれます。針灸は鎮痛剤とは違います。いったん痛まない状態になり、しばらく痛まない状態がキープできれば、痛みが再発するということはありません。
痛まなくなっても、肩が動かない、腕が上がらない 服の袖を通すときに難儀するといった状態が残ります。
夜や早朝の痛みがとれ次第、肩の動きをよくする治療にはいります。
腕を前に上げる、自然に電車のつり革をつかむような動作がまず1~2回の治療でできるようになります。みるまに腕が上がるようになるので、患者さんはびっくりされます。これで日常生活の大半は苦にならずに送れるようになります。
次は腕を横から挙げる動きです。これは2~5回程度かな。こっちのほうが改善しにくいようです。半年もほおっておかれると この段階で苦労します。
よく五十肩は「自然に治るのを待つしかない」と男性の間で言われているそうですが、大間違いです。
40 代 50代の男性は働き盛り、忙しいし通院もままなりません。残業も多いし、肩の痛みで通院することを上司にいっても 定時に帰してもらえるかどうかもわかりません。
自分が何人かの部下をもち、自分から早く帰るわけにはいかないという立場の人も多いでしょう。体の不調を訴えると査定に響くかもしれません。
そんなこんなで しっかり通院治療もままならない。そういうきびしい現実の中から 五十肩は「自然に治るのを待つしかない」という神話が生まれたのかもしれませんね。



