すぐに治った足関節捻挫、じつは

半健康人から脱出! 結(ゆい)通信No.292 2011/3/03より

☆すぐに治った足関節捻挫、じつは

 

言葉で病気を治すこともひどくすることもできます

医療関係者たるもの患者さんへの言動には細心の注意を払いたいもの。今回は自戒の気持ちをこめて書きました。

「一週間前に捻挫したんだけど、10日後の発表会に出られますか。整形外科に連れて行ったけど安静にと言われるばかりで。」時々、結(ゆい)に治療に来られるお母さんがすがるような声で電話をかけてこられました。11歳になる娘さんが足関節を捻挫したけれど、10日後にダンスの発表会がある、なんとかならないかという訴えです。

来院された娘さんの足にはまだ内出血の痕が残っています。ただ腫れはそれほどでもない。足をひきずっていかにも痛そうですが、聞いてみると「歩く時の痛みはさほどない。」とのこと。

冷えきった足をあたためながら、針灸治療をしてみると軽快に歩き出しました。「ジャンプしてください。」というとジャンプもできます。「大丈夫!もう治ったよ。ダンスをやってみてください。もし痛くなってもまた治してあげるから。」と治療を終了しました。
すぐに練習を開始。発表会でも元気に踊ったとお母さんから報告をうけました。

いかにも針が効いたかのような話ですが、私は来院された時点でじつはほとんど治っていたと考えています。足のひきずり方から推測していました。治したのは娘さんの「ジャンブしたらこわいのではないか」という恐怖心です。整形外科で安静を言い渡され、発表会の出場も絶対無理と宣告されていました。娘さんも出場は絶対無理と思い込み、痛みへの恐怖にとらわれていました。子どもさんにはよくあることです。暗示を受けやすいのです。

整形外科でX線検査を受け「首の骨に問題がある」といわれた後から頚部の痛みがひどくなった患者さんもいらっしゃいました。
言葉で病気を治すこともひどくすることもできます。友人の鍼灸師が医療関係者の不用意な言動で患者さんの症状がわるくなることを「呪いをかけられる。」と表現していました。みなさんも呪いをかけられないようご注意ください。私も気をつけます。


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