うつ病どんなふうに治るの?2006年版
うつ病とひとくちにいっても、仕事を続けながら「なんとなく調子が悪い」といったものから、仕事も続けられなくなり職場をやめてしまっている方までさまざまです。
うつ病という病名は10年ほど前からずいぶん広い意味で使われるようになりました。そのためか若い人ほどうつ病と診断されることにさほど抵抗感がないようです。プチうつという言葉まであります。
最近治療した方から3例を紹介させていただきます。
パニック障害がからんだ40代男性
半健康人から脱出!結(ゆい)通信No.137 2006/10/19
40代男性が梅雨の頃にいらっしゃいました。
メモをお持ちでそこには症状が箇条書きにしてありました。
ふらつき感。肩のこりはり。頭がのぼせ、ぼおっとする感じ、顔がほてる感じ。急に手足の力が抜けるような感じ。朝早く目が覚めてしまう。イライラする時がある。疲れやすく身体が重い。以上
4~5日に一回、頭がのぼせ手足の力が抜ける感じがして不安感に襲われる。医者からは「パニック障害」と診断されているとのこと。職場のある場所に入るとおこってしまうそうです。両手にしびれ感もありました。こういう症状が1年ぐらい前から続いているといいます。精神安定剤を飲みながら、なんとか仕事は続けていらっしゃいました。
この方は3週間、7回の針灸治療で治りました。安定剤も飲まなくても大丈夫になりました。
肩こりはすぐに消失、疲れやすさも感じなくなりました。顔のほてる感じが最後まで残りましたが、これも消失。治癒(ちゆ)としました。パニック障害がらみでは早く治ったほうです。パニック障害は「電車に乗るのがしんどい」という方が多いのですが、この患者さん、電車は大丈夫で、通院が無理なくできて助かりました。
☆いつも横になっているのは治ったが☆
半健康人から脱出!結(ゆい)通信No.138 2006/10/22
30代の男性である大企業の社員の方です。
うつ病のため1年近く休職、なんとか職場復帰したものの3~4ヶ月で再び休職。気分が落ち込み、昼も夜も寝てばかりいる毎日だといいます。奥さんに連れられて来院されました。奥さんは昔、結(ゆい)である病気が治ったことがありました。
遠方の方なので、針灸治療は週一回として、毎日 自宅でお灸をやってもらうよう指導しました。お灸といっても温和な熱で跡のつかないタイプです。
1ヶ月ぐらいたったところで、患者さんが重い口を開きました。「第一回目の治療の後、夜になると目がさえるようになり、眠れない」と言われます。身体の変化は毎回治療を始める前に聞いていたのですが、不十分でした。男性のうつの患者さんの中にはなかなか自分のことを話されない方がいらっしゃいます。もう少し配慮が必要でした。
うつ病にもいろいろな状態があります。昼も夜も寝てばかりいる状態を治すのと、昼夜逆転を治すのでは治療の仕方が変わります。治療法をかえると今度は週のうち半分程度は昼間きちんと起きて夜には眠れるようになりました。最初の1回の治療で脳が活性化し、夜起きるようになるとは、実はこちらも予想していなかったので対応が遅れてしまいましたが、改めて針灸の治療効果に驚きました。
治療をはじめて2ヶ月で復職、それから2ヶ月して治療を終わりました。
疲れがとれて、顔やせもした女性の話
半健康人から脱出!結(ゆい)通信No.137 2006/10/29
9月中旬に今岡さん(仮名)がいらっしゃいました。
40代半ばの女性、自宅で親の介護をはじめて6~7年になります。遠方にお住まいで「疲れた、肩がこった」ということで数ヶ月に1度くらい来院される方です。
今回はとくに疲れがひどいようで「身体がだるい、重い」「とにかくしんどい」「ふらつく、頭がぼおっとする」「目の周りがこる」「目の奥が重くて痛い」という訴え。「近くでマッサージしてもらっても一向によくならない」ということで当院にいらっしゃいました。いつもの肩こりはあまり感じないさそうです。続けて2回、治療してなんとか身体が動くようになりました。
うつ状態に陥りつつあるという自覚は今岡さんにもあり、「なんとか鍼灸で治したい」ということでした。10月に4回ほど治療してすっかりよくなりました。後で聞くと、おしっこの出が悪くなっていたのも治ったとのこと。
鍼灸を再開して2回ほどすると周りから「痩せた?」と聞かれるようになったといいます。体重が減ったわけではないのですが、顔のたるみがとれたので、痩せたようにみえたのです。顔の黒ずみも消えています。今岡さんも「疲れると顔がたるんでくる」「顔がかわる」とおっしゃっていました。
顔には脳を活性化する働きを持つつぼがあるので、私はうつ状態の治療に時々、顔に鍼をうちます。顔の鍼はたるみやしわをとるので、「痩せた?」と聞かれるようになった訳です。
顔の鍼については「ストレスを改善する顔の鍼」をご覧ください。
いつもの肩こりは10月半ばに出てきて、いつものように治しました。じつは生体のエネルギーである「気」があまりに消耗してしまうと肩こりは感じなくなることが多いのです。かわりに「重い、だるい、しんどい、ふらつく」となります。「気」が復活してくると、肩こりも復活します。肩こりは「気」が適当に滞ったものだからです。「気」があまりに消耗すると、滞ることもありません。
ちょっと元気になると、しんどい時にはほっておいた掃除などの家事をしっかりやるようになりますから、筋肉痛タイプの肩こりも出るようになります。



